昨年6月に「六本木~GIROPPON~」でメジャーデビューしたばかりの歌手・鼠先輩が3日午後、東京・六本木のホテルで会見を開き、年内で芸能界から引退することを発表した。パンチパーマで「ぽ」を連呼する印象的なサビで一世を風靡したが「私は一発屋。桜のようにパッと咲き、パッと散るのが定めだと思う」と決意を固めた。
紫色のスーツ姿で会見に臨んだ鼠先輩は「子供の頃から歌手や芸能界で活躍するのが夢で、こうしてなれたが思った以上に厳しく、収入も普通のサラリーマン程度とお金にもならなかった」と引退の要因をあげ「きれいサッパリ引退して足を洗います。人生一度きりですので、これからはハローワークに通い自分が好きで楽しいと思える道にいきたい」とした。
所属事務所によると、元々“一発屋”というポジションを深く理解していた鼠先輩と今年に入ってから「デビュー1周年(6月)に最後のシングルを発売して、引退発表をしよう」ということで話し合いが持たれていたという。今月17日(水)にはラストシングル「おかね」を発売、さらに21日(日)には東京・渋谷で『さよなら先輩~鼠と愉快な仲間たち~』と題したライブを行う。
「自分の思っていることをちゃんと伝えたかった」と終始笑い無しで会見を行った鼠先輩。「芸能界は、長く続けることが難しい世界。地方に行けたり子供たちに喜んでもらったり、本当にファンの方には感謝している。でも、妻や子供もいる状況で(低収入は引退の要因として)大きかった」と現実的な本音もチラリ。
報道陣からは「新人だと当然では?」という厳しい指摘もあったが「名前を変えたりするのを含めて再デビューや復帰はありません」と言い切った。デビュー時から常に“引退”を念頭に入れて活動してきた鼠先輩のラストスパートが今、始まった。
-------------------------------------------------------------