ハツユキカズラの色が出ません

新葉がたくさん出てきているのですがほとんどすべて緑色です。
この株はもうあの美しい葉色をだすことはできないのでしょうか?

ハツユキカズラの発色に必要な条件です。

あくまで当園で生産する上での憶測的な手法を紹介しますので、参考にして下さい。

ハツユキカズラの発色に必要な条件は下記4つであろうと思われます。
1.日光
 十分な日の光が必要です。5月いっぱいくらいは最大限に光を当てるよう
 心がけて下さい。それ以降は葉が焼ける恐れがありますので、少し押さえ気味 の環境が好ましい。
2.温度
 ハツユキカズラは耐寒性の植物ですが、冬はあまり成長しません。
 発色させるにはある程度の温度が必要だと思われます。 およそ15℃以上30℃未満が良いようです。
 15℃以下になると成長がとても緩やかになります。
3.肥料
 肥料は十分与えてください。痩せていると発色が悪くなります。
 程度は”ちょっと多いかな?”と思うくらいが良いでしょう。
 固形の肥料で窒素分が10%くらいあるものでしたらどんな肥料でも 構いません。
4.水分
 ハツユキカズラを乾かし気味に育てると、発色が悪くなるようです。
 また乾かしすぎると、下のほうの葉が落ちてしまいます。
 用土が乾くか乾かないかの頃に、水をたっぷり与えてください。

以上4点が揃ったとき、発色します。
ですが、2点~3点の状態でも発色することもあります。
6月や9月頃発色しやすいのも事実です。

ハツユキカズラの蔓を切らないのは?

蔓を伸ばしっぱなしにするのはよくないのでしょうか。
ハツユキカズラをトレリスに這わせたいと考えているのですが

伸ばすのも楽しみ方のひとつです

伸ばしっぱなしでもかまいません。楽しむスタイル次第です。
トレリスに這わせるのであれば、伸ばす方が良いでしょう。といいますが、伸ばさないと無理でしょう。

ページでご紹介してあるものは、一般的な容姿(鉢に植えて葉を茂らせる)にするためのアドバイスです。
特にハツユキカズラは、良く伸びる植物ですので、切らないでおけば自然と伸びるでしょう。
ただトレリスに巻き付ける作業と、害虫等(特にダニの類)で伸びている芽が止まってしまわないよう注意が必要です。
水切れにも注意して下さい。

肥料の与え方

購入後2ヶ月くらいの5号鉢に肥料を与えようと思います。
どの位の量の肥料を与えればよいでしょうか?

現在の肥料状態が分かりませんので、はっきりと言えませんが、

2ヶ月前に5号鉢に植え替えてから一度も肥料を与えていないと仮定すると、
既に肥料が切れてしまっていると思われるため、多めに与えると良いでしょう。
化成タイプの肥料でしたら、約3グラム程が目安です。
肥料のタイプは窒素:リン酸:カリウムの比率が一定(例:15:15:15)のようなものが良いでしょう。
購入直後に肥料を与えている場合は、2グラム程度が良いでしょう。ただあくまで目安です。

大きい鉢に植え替えたい時の時期はいつがよいでしょうか?

植え替えの時期ですが、根の張り具合と株の大きさによります。

ただハツユキカズラは、小さな鉢でそのままでも、より大きな株に出来ない事を除けば、色やスタイルを楽しむ事が出来ます。
より大きな株にされたい場合は、下記の事をチェックして下さい。
1.鉢の底を見て、根が底から飛び出しているか。
2.株が鉢をもてあますほど大きくなっているか。(当然上から見て鉢の中の土は見えない)
この2件があてはまる時が、植え替えの時期です。
5号鉢でしたら、7号か8号くらいの鉢が良いでしょう。時期は早め(気温が高い時期)が良いでしょう。
土は少し水はけの悪い土(パーライトなどが少な目の土)が良いでしょう。

挿し木は出来ますか?

刈り込みをしたとき切った葉っぱを根をつかせ増やすことはできますか?
できるとしたらやりかたはどうでしょうか?

挿し木は割と簡単です

まず土ですが、水はけが少し悪い土をお求め下さい。
土の購入時に、値段が安い土は水はけが悪いことが多いのですが、このような安い土はお勧め出来ません。
単に水はけが悪いだけでなく、土の各要素の質も悪い事が多いようです。
値段的には中間以上のもので、その中でも少し水はけの悪い(水持ちの良い)ものをお求め下さい。
園芸店、専門店等でお店の方に伺って頂くのが良いかと思います。

さて、この土をお好みのサイズの鉢に入れるわけですが、例として9cmのポリポット(3号ポット)に入れます。
例ではこのポットに8本の芽を挿します。
土はポットいっぱいになるくらいに入れ、少し押さえます。
その後、シャワー(ジョロでも可)で水がポットの下から出るくらいしっかり与えます。
10分くらいおいて下さい。

切った葉(芽)の取り方ですが、最低1つの節は残して下さい。
あと、白やピンクの葉は取らないようにして下さい。緑の葉のある節を使うのが良いでしょう。
良く切れる剪定ハサミで約3cmくらいの長さの芽を取ります。
一番上は葉の部分で、その上は切り口にして下さい。
下には葉を極力付けないようにして下さい。

簡単な図を添付します。このような形を作って下さい。葉の部分の線(約3分の2の位置)で葉を切って下さい。
切るときのポイントですが、一番下の部分をなるべくきれいな断面で切ることです。
切れの悪いハサミ等では失敗する可能性があります。
ハサミの切れが悪い場合は、かみそりの刃でも代用出来ます。

9cmのポット1つに対して、この芽を8本作ります。これを土に均等に全て挿します。

この時、葉の面が土の面から5mmくらい上にあるのが良い状態です。
8本全て挿し終えたら、軽く再度水をかけます。
なるべく細かいシャワーで、水の圧で土に穴が空かないようにかけます。

水を与えた後は、1週間をめどに新聞紙を上に被せます。
1週間の間には、時々新聞紙をめくって土の状態を確認して、土の表面が乾いているようでしたら、再度水をかけて下さい。
置く場所は、日の光があまり当たらない場所で、温度が一定になるような所が良いでしょう。
リビングの一番奥や、玄関の隅が良いでしょう。

下からは水がしみ出してきますので、下にビニール等を敷いて水がこぼれないようにするのが良いでしょう。
根が出てくるのは割と早いのですが、新しい芽が出てくるのは少し時間がかかります。
気長に待って下さい。葉が茶色になったりしない限りは失敗ではありません。

他の草花に比べて、大きくなるまで時間がかかりますので、途中で諦めないようにがんばって下さい。