ストレプトカルペラ サクソルム

ストレプトカルペラ
サクソルム系
非耐寒性 多年草
科名 イワタバコ科
属名 ストレプトカルペラ亜属
学名 Streptocarpera saxorum
英名
花色 紫、白、ピンク系各色(適温で年中開花)
原産地 南アフリカ
出荷形態

鉢植え-3.5号プラ鉢 5号吊り鉢

耐寒性耐暑性耐陰性耐乾性病気害虫
弱い
普通
普通
強い
強い
強い

特徴

ストレプトカーパス属(ストレプトカルペラ亜属)はイワタバコ科の中でセントポーリアに次いで有名な属のひとつです。

名前について
このサクソルム系(有茎タイプ)は、一般的にも”ストレプトカーパス”と呼ばれてきました。

 サクソルム系ミックス植え 3.5号ブリキバージョン

また同様に、枝にならず地際から葉っぱが広がる”ロゼット系”も”ストレプトカーパス”と呼ばれます。

 ロゼット系”クリスタルアイス” 3.5号

ただ最近の研究で、ここまで容姿が違う植物が全く同じ”属”にあるのはどうか?ということで、

・ロゼット系を  ストレプトカーパス属
・サクソルム系を ストレプトカルペラ亜属

と、とりあえず分類されたそうです。

今後、サクソルム系(有茎タイプ)を別の属として分類する可能性があるとのこと。

この情報、一部のサイトから得たものですので、正式がどうか分かりません。

ただ小関園芸としては、
「違う属としてとらえた方が良いのではないか?」

ということで、”ストレプトカルペラ” と呼んでいます。

少々まぎらわしいですが、お間違えのないようにお願いします。

OZ-Plantsの商品(色)ラインナップ

先の”ロゼット系”は、花色も多く花の大きさも大輪、中輪から小輪まであり
ポピュラーでたくさん出荷されていました

一方の”サクソルム系”は、一般に紫色の花しか出回らず
どちらかというとマニアックな部類の植物です

そんな中にも、あるんですよ! 色んな品種が!!

小関園芸ではそんな品種を集め、同じように生産出来るようになりました。

それをこそっと紹介します。

 グッドホープ種 

 出荷の状態

これが一般的なサクソルム系の”グッドホープ種”です。

少し薄めの紫色の花で、株も大きくなりやすく、花も咲きやすいのが特徴です。

たぶんどこかで品種改良され、園芸品種として定着したのだと思います。

一つの花柄(花のみを伸ばす茎のようなもの)に2~6個の花を付けます。

 サクソルム種

 出荷の状態

実はこれが原種です。 ”サクソルム種”です。

肥料の状態によりますが、花はかなり薄い紫色で少し横に広がります。

葉っぱは丸っこく、多肉植物のような感じです。(なので乾燥に強い?)

一つの花柄に1個の花しか咲きません。

「すぐに花が終わっちゃうんじゃないの?」

と思いきや、実は一番花の寿命が長いのがこのサクソルムです。

なので十分長く花を楽しむことが出来ます。

 サクソルムホワイト種 

 出荷の状態

白花”サクソルムホワイト種”です。

白花といっても、寒さが残る時期にはほんのり紫が入ります。

が、暖かくなってくると真っ白になります。

性質はグッドホープ種とよく似ていて、花が咲いていないと間違うほど、葉っぱもグッドホープ種に似ています。

 斑入りグッドホープ種

グッドホープ種の斑入り品種です。

小関園芸でも以前から生産しています。

きれいな黄色い斑が葉っぱに入ります。

写真では良く見えますが、この斑、固定しないんです…

斑入りの枝を挿し木して増やしても、50~70%しか斑が残りません。(小関園芸調べ)

ですので品種登録もされていませんし、緑色の葉っぱが何%か入った状態でしか出荷出来ません。
(増やしにくいので生産量はごくごく僅かです…)

花はグッドホープ種と同じ特性です。

 セチ

紫色がとても濃く鮮やかなのが特徴です。 存在感あります。

実物を対比させるとよく分かります。(写真では難しいです…)

少量生産です。

 ミニピンク

直径1cm以下の小さなピンク色の花が特徴です。

本来の名前があったのですが、入手した後分からなくなってしまったので、
小関園芸の呼び名として”ミニピンク”と勝手に名づけました。

小輪系でよくあるように、かなりたくさん花を付けます。
(その分よく散ります…)

茎が伸びやすく、生産にはとても苦労します。

少量生産です。

 剣葉

 出荷の状態

これも名前があったのですが、分からなくなったので”剣葉”です。

ぼやけて分かりませんが、葉っぱの先が尖って”剣”のような所からきています。
(小関園芸の呼び名)

花色は限りなく白に近く、紫の縁取りが入ります。 小輪ですがミニピンクよりは大きいです。

高温期に全く花を咲かせなくなるので、リスクが高いということもあり、ほとんど生産していません。

 ホルスティ

小輪系の紫色です。 花の大きさはミニピンクと同じくらいです。

この品種、ミニピンク以上に茎が伸び、とても同様に生産出来るものではありません。

ですので現在の生産はごく僅かです。

グッドホープ種とかに交配させ、生産しやすい品種を作りたいと思っていますが…

 ラズベリークリーム

ほとんど花が咲きませんが、葉っぱがとてもきれいな品種です。

葉緑素が少ないため、生育もとても遅いです。

たま~に販売しているかも…?

出荷について

出荷は主に、3月と5月に、3.5号プラ鉢又は5号吊り鉢での出荷です
秋や冬の出荷はありません

育て方のポイント

暑すぎず寒すぎず、適度な日かげんで

非耐寒性の植物ですから10℃以上の場所に置いてください。
ただ暑さにもやや弱いので、夏は高温にならない所に置いてください。
日の光を当てないと花が咲かないので、光の当たる場所が良いでしょう。
ただし夏は半日陰に置いてください。

まとめると、
春:日の光が直接当たる室内または戸外。戸外の時は最低気温10℃以上で。
夏:半日陰の風通しの良い室内または戸外。
秋:日の光が当たる室内または戸外。戸外の時は寒くなる前に室内に。
冬:日の光が十分当たる室内。

注意!
ストレプトカルペラをセントポーリアのように暗い部屋で楽しむ方が多いようです。
日照が少ないと、枝が伸びて株が暴れるばかりか、花付きも悪くなります。
真夏でなければ思った以上に日の光に当てるようにして下さい。
可能であれば… 日当たりよく涼しい場所が一番です

夏は葉っぱに水をかけないように

10月から3月は、鉢土の表面が乾いたら水を与えてください。
ただ12、1,2月は水を控えめにしてください。
4月から気温が高くなったら、葉に水をかけないよう、株もとに与えてください
セントポーリア同様、葉っぱと水の温度差があると葉っぱが焼けます

用土が乾いてからたっぷりと与えるようにしましょう

水の与えすぎに注意
全般に水は控えめの方が健康に育ちます!

肥料の与え方

お買い上げ後2か月くらいは肥料を与える必要はありません
次に与える時期は、伸びすぎた枝をピンチするころです
夏から秋は、薄い液肥を1か月に1回程度与えるとよいでしょう

冬は暖かい場所に置きますが、肥料は固形の化成肥料が適しています
11月頃に1回だけ与えれば大丈夫です(条件にもよります)
肥料の説明は動画を参照ください


長く効くタイプであれば、春まで与える必要はありません

伸びすぎた枝はピンチしてください

ストレプトカルペラは茎が伸びやすい植物です。
特に日陰に置いた場合、日光が不足してよく伸びます。

すぐに寒くならないようであれば、ハサミで丸く刈り込みます。きつめに刈り込んでも枯れません。
肥料が十分であれば、約2週間後に新しい芽がでてきます。(温度によりますが)
刈り込んだ芽を土に挿しておくと、簡単に根が出て繁殖できます
動画を参照

植え替えの場合

購入後約1年は鉢替えの必要はありません。
根が回りすぐに水切れをおこすようなら、一回り大きな鉢に植え替えてください。
適期は春先です。

冬場のお手入れ

日光の十分当たる室内に置き、水と肥料は控えめで管理してください。
暖房の効く部屋で、温度が15℃以上あれば、水も肥料も少し増やします。
日照量が少ないため花つきはよくありませんが、少しは咲くでしょう。