キッコウリュウ(亀甲竜)

ディオスコレア
キッコウリュウ
弱耐寒性 塊根多年草
科名 ヤマイモ科
属名 ディオスコレア属
学名 Dioscorea elephantipes
英名 Elephant's Foot、Hottentot-Bread
花色 黄色
原産地 南アフリカ
出荷形態

生産しておりません

耐寒性耐暑性耐陰性耐乾性病気害虫
弱い
強い
普通
下記
強い
普通

特徴

本商品は現在生産しておりません

キッコウリュウはヤマイモの仲間の多年草です。
とてもマニアックな植物で、多肉植物の仲間として主に植物園などでしか見られません。
一般のお花屋さんや園芸店でも殆ど見たことがありません。

キッコウリュウの特徴は、何といっても亀の甲羅に似たイモです。
その甲羅から竜のように幹が伸びることから”キッコウリュウ(亀甲竜)”と名付けられたようです。

そのイモはほとんどが種から大きくなり、

4~5年するとこのように割れ始め

だんだん甲良模様になってきます。

もう一つの特徴は、年数がとてもかかるということです。
ちなみに

この状態で9年経っています。(8号鉢)

下の鉢(5号鉢)は5年経っています。
大きさの違いが分かります。

種と言いましたが、当然花が咲きます。
キッコウリュウは雄と雌が別の株になる植物です。

こちらは雄株に咲いた雄花です。非常に細かく直径は約5mmほどです。
10~15個が一房に咲きます。
お菓子のようなとても甘い香りがして、イモのゴツゴツした様子からは
とても想像できないような気がします。

こちらは雌株に咲いた雌花です。花の大きさは雄花と同じくらいですが、
花の下が長く膨らんでいて、花数も雄花に比べ少ないのが特徴です。
雌花(雌株)は非常に少ない確率でしか存在しません。

特徴の最後(まだありますが)は、冬に葉を茂らせ、夏に葉を落として休眠する事です。

(キッコウリュウの葉。株によって大きさも様々)

南アフリカの原産地の気候がそのようで、冬に雨期が訪れるために葉を茂らせ、
水を得て生育し、夏に乾期が訪れるため葉を落として休眠し、イモの中に蓄えた
水分と養分で生きながらえる性質があるようです。

この性質と全く逆(冬に葉を落とし、夏に葉を茂らせる)のキッコウリュウが別にあります。
メキシコキッコウリュウと言います。
こちらはイモの形が楕円形で、葉ももっと大きいようです。

出荷について

本商品は現在生産しておりません

育て方のポイント

夏と冬に違う管理をしてください

特徴でも説明しましたが、夏に葉を落とし、冬に葉を茂らせます。
出荷は秋から冬の時期ですから、春までは葉を楽しみます。
4月頃(環境によって違う)に、葉が一斉に茶色になって枯れてしまったようになります。
これは休眠への準備で、決して枯れてしまった訳ではありません。
枯れたと思って捨ててしまわないように注意して下さい。
なおこれからの説明は、冬と夏の2通りの説明をします。

日なたか半日かげの場所に置いてください

冬:半日陰でも大丈夫ですが、日なたの方が成長します。
  屋内か軒下が良いでしょう。
夏:葉が無いため、日当たりは気にする必要がありません。
  ただし雨の当たらない場所に置いて下さい。

温度管理について

冬:5℃以上になる場所に置いて下さい。
夏:なるべく涼しい場所に置いて下さい。

水やりについて気をつけること

冬:鉢土が乾いた次の日くらいに、たっぷりと水を与えて下さい。
  極端に与えすぎると、イモが腐ってしまうことがあります。
夏:1ヶ月に1回程度与えるくらいで、ほとんど与えません。
  茎を切り落とした後からです。

肥料の与え方

冬:2ヶ月に1回、市販の化成肥料を少な目に与えて下さい。
夏:与える必要はありません。

伸びすぎたツルは

冬:蔓性の植物ですから、枝はどんどん伸びます。放っておくと
  近くの物に絡みつきますので、1週間に1回程度中に巻き付けるように
  して下さい。1月頃から伸びも収まります。
夏:枝はありません。

春の作業と秋の新芽について

4月頃には葉が茶色になります。1週間しても状態が変わらないようなら、
茎を根元から切り取ってください。

地上部はイモだけになるようにしても、株は痛みません。
このまま夏越しします。

9月頃(環境による)には、新しい芽が生えてきます。

10cm程伸びたところから、水やりを始めます。
ついでに肥料も与えましょう。生育がより早くなります。

植え替えの時期と方法

イモの成長はゆっくりですが、それでも年々大きくなってきます。
イモがちょっと窮屈になったら、大きな鉢に植え替えてください。

植え替えの時期は9月頃の新芽が出てきた時です。
夏の間に外側の根は死んでいますので、植え替える鉢の大きさによって、
少しは根を切っても構いません。
用土はほとんどどんなものでも構いませんが、水はけの良い土をお勧めします。